痔の治療と手術

痔は、日本人の3人に1人がかかっているといわれるほど身近な病気です。痔には、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔瘻(穴痔)の三大痔疾患から、痛み・出血・脱出・しこり・かゆみ・腫れ等の症状など様々な症状があります。肛門疾患は手術なしで薬や生活習慣の改善で治るものもありますが手術をしなければ治らないものもあります。早期に診察を受けることで、手術をせずに症状の改善が得られる、悪化する前に手術を受けることで小さな手術で治せる、自己判断で肛門疾患と思い込んでいただけで別の病気と分かって必要な治療が受けられたりしますので、当院では早目の受診をおすすめしています。、

ジオン注射法

対応疾患

脱出を伴う内痔核 等

 ジオン注射法は、ジオンという新薬を「脱出を伴う内痔核」の痔核に4段階(4箇所)にわたり注射を行うものです。
痔に流れ込む血液の量を減らして痔を硬化、縮小させ、粘膜に癒着、固定させる療法です。注射には知識と熟練を要するため、ジオンを使用できるのは講習を受け、認められた医師に限られます。

PPH法

対応疾患

内痔核・直腸粘膜脱 等

 PPH法は、特殊な器具を使って痔核への血管を遮断・縫合し痔核を持ち上げて治療します。この特殊器具を使用する事で、術後の痛みを極力少なくすることが可能です。PPH法は、1993年にイタリアで開発された治療法で、日本では2008年より保健医療となってから、いぼ痔(内痔核)の治療方法として広まりました。 従来の切除(結紮切除術)との違いは、痛みを強く感じる神経(肛門周辺の皮膚)に傷を付けませんので、結紮切除術に比べて治りも早く痛みも少ないです。