粉瘤(アテローム)の切除

粉瘤(ふんりゅう・アテローム)の発症のメカニズムは、新陳代謝によって外皮から剥がれ落ちた表皮細胞が真皮層(皮膚の深い部分)に入り込み、袋状の壁が成形され、その袋の中に本来は垢として排出される老廃物が蓄積されておできのようなシコリとなります。袋の中に蓄積された老廃物のはドロドロとした粥のような状態で、内容物 は独特の不快な臭いがあり、中央の小さな穴から細菌が内部に入り、化膿して気づくことが多い病気です。当クリニックでは局所麻酔で粉瘤を袋ごと切除しています。袋ごと取ることによって再発を抑えています。手術時間は10分から15分程度で、外来で行います。

巻き爪手術

巻き爪は主に足の親指の端っこが内側に巻いて、爪下の皮膚を圧迫して痛みや不良肉芽(赤く柔らかい組織が爪と皮膚の間から出てくる)形成を来す病気です。当クリニックではフェノール法で治療を行っています。まず親指の付け根に局所麻酔の注射をし、爪の端っこの巻いている部分だけを切って爪の根本から抜きます。その後フェノールという薬を抜き取った後の部分に塗布して終わりです。手術時間は5分から10分程度で、外来で行います。手術後は痛みはほとんどなく、再発率も低い良い方法です。

フェノール法による手術

肉にくい込んでいる爪を部分的に除去し、爪の根元を薬品(フェノール)で変性させて、その部分の爪を生えなくする治療です。

フェノール法

下肢静脈瘤注射治療

下肢の静脈瘤は女性に多く、立位になると、太ももからふくらはぎにかけて血管がミミズ状またはコブ状に膨らむ病気です。症状は無症状のものから夕方になるとむくみ、かゆみを感じ、進行すると皮膚の色素沈着(しみ)や潰瘍(ただれ)を来します。当クリニックでは静脈瘤に直接注射をし、血管の中で固める硬化療法を行っています。手術時間は5分から10分程度で、外来で行います。残った静脈瘤は何日か開けて繰り返し行いますが、追加の注射は手術料は掛かりません。痛みもほとんどなく繰り返しできるところが良い治療法です。

下肢静脈瘤注射治療

硬化剤を静脈内に注入することによって血管内皮を損傷させます。静脈は血栓によって閉塞し、やがて線維化・器質化して消失してしまいます。